〜東京海洋大学 船舶実習(2018/7/21~8/20)〜
【夏の始まり】
大学生になって初めての夏、遊びに遊んで遊び倒れようかと思いきや、1ヶ月の船舶実習! 長い長い1ヶ月かと思いきや、あっという間!? 色々ありすぎた、1ヶ月間をご紹介します。
【いざ乗船へ】
私の通う大学が東京ということもあり、実習の始まりは東京。
集合場所は「晴海埠頭」。当日は、前日に焦りに焦って荷造りした20キロの荷物を担いで行きました。(なんだかんだ、これが一番きつかったかもw)
晴海埠頭について少し歩くと、大きな帆船を発見!
我が国を代表する帆船『日本丸』です!!
これからこの船で1ヶ月生活するのかぁ..
乗船してから自分の部屋に行き、荷物を置きました。部屋は8人部屋で、各々のベット(以下ボンクとする)があり、部屋の奥に小さなソファと小さな机があるだけ。
僕の部屋は3号室でした。
ボンクの場所は、早く来た順に決める感じになっていて、僕は入り口付近の下を確保。(楽ということもあり下段が人気)
実習は、航海科と機関科の二つの学科合同だったため、部屋には知らない人もいましたが、軽く自己紹介してすぐに仲が深まりました。
乗船してからは、すぐに出航ということではなく、2日間くらい停泊。おそらく、船内生活に慣れるのと、出航前に基礎知識をつけるということが目的かと。
その2日間では船内生活における規律や、緊急事態が発生した際の行動についてなどを学びました。
【いよいよ出航✨】
待ちに待った出航!のんびり景色を見てればいいのかと思いきや、いきなり実習(出航部署)!
実習は全員同じ場所で行うのではなく、各々に割り振られた班ごとでした。私は 1-A 班で、基本的に男女混合なのですが、なんと僕の班は全員男子orz..ww
出航部署では班ごとに場所が違い、船首、船尾、船橋、などなど様々でした。
【目指せ函館港】
出航してから、まず千葉県の「館山港」を寄って、その後 北海道の「函館港」に向かいます。
航海中は、ずっと実習(航海当直)があり、3グループに分かれて4時間ずつ行いました。
(当直は0~4、4~8、8~0で分かれており、24時間 航海できる体制となっている。)
途中、本州と北海道の間にまたがる津軽海峡付近では、強風などによって荒れることが有名ですが、僕の時も風が吹いていて、船は大きく揺さぶられました。
船酔いしている実習生も多く、僕も食欲があまりなかった記憶があります。
そんなこんなで、無事に函館に到着!
函館では2泊3日間上陸することが可能でした。(上陸しても、船に帰って寝る人もいれば、事前に予約していた場所に泊まる人もいる)
もちろん僕は、事前にホテルを予約して外泊しました。船内生活から脱獄したかったからではないですよw!? せっかく函館に来たのでw
外泊した3日間では、函館山で夜景見たり、五稜郭にいったり、花火見たり、暴飲暴食したりしました。函館最高!!
本当にあっという間の3日間でした。
【目指せ佐渡ヶ島】
函館の次は佐渡ヶ島!ご存知の方も多いかと思いますが、新潟から少し離れたところにある、逆Zの形をした島です。
ちなみに僕は1歳の時に家族で行ったことがあるらしいです。w
函館からは少し距離がありますが、その間もずっと実習(航海当直)がありました。
ここらへんまで来ると船内生活にもだいぶ慣れて、実習もスムーズに行えるようになって来ました。
佐渡ヶ島沖に着いてからは班ごとに分かれて、救命艇(ボートてきなもの)を漕いで島まで行くはずだったのですが、色々と緊急事態(詳細は伏せておきます)が発生したため、小型ボートで行くことになりました。
もともと、3時間くらいしか上陸できる時間はなかったのですが、緊急事態のせいで中には1時間くらいしか上陸できなかった人もいました。かわいそう。
ちなみに僕は2時間くらい上陸できる時間があったので、友達と買い出しに行った後、ちょっとしたカフェでパフェを食べましたw。
函館から佐渡ヶ島まで甘いもの食べれなかったということもあり、体が溶けそうになるほど美味しかった!
【目指せ伏木富山港】
佐渡ヶ島沖を出航してから、次は伏木富山港へ向かいます。
実習期間は台風シーズン。なんと富山に向かおうと思いきや、台風がこっちの方に向かってきているではないか!
全ては日本丸の船長の判断に委ねます。途中で抜錨して仮泊するのもあり、そのまま進むのもあり。
なかなかはっきりした予定は決まらないまま、航海は続きました。そうしているうちに台風は近づいてきましたが、その後 台風の進路がずれる予報がでたため、泊まることなく進みました。
しかし、台風が直撃しなければいいというわけではなく、台風が通った付近は少なからず影響を受けます。ここで我々の船長は、このまま伏木富山港に向かうのではなく、一旦 石川県の七尾湾へ行き、仮泊しました。
船長は実習生の安全と船酔いを考慮してくれたらしく、本当に感謝。ありがとうございます!
その後、船長の正確な航海判断もあり、無事に伏木富山港に到着。
なんと、伏木富山港にはこれまた我が国を代表する帆船である、初代海王丸が!
帆船が横並びになることは珍しく、多くの方が見に来てました。
ちなみに、初代海王丸は今はもう走ってはなく、引退後、ここ伏木富山港の「みなとオアシス海王丸パーク」で展示・公開されています。
夜はライトアップされていて、とても綺麗です。
一般の方でも、船内を回ることができるので、みなさんも来て見てはいかがでしょうか。
僕が乗った日本丸は2代目ということもあり、海王丸には、さらに昔の設備があり、いまだ作動中のレーダーは、何がどうなっているのかさっぱりw。
富山でも2泊3日間の上陸が可能だったので、もちろん外泊しました。せっかくですからねw。
富山では新幹線を利用して、金沢まで観光!
兼六園や金沢城、茶屋街などなど、有名観光名所はほとんど行ったと思います!
茶屋街では金箔ソフトをいただきました。
そして、富山上陸もあっという間に終わってしまい、実習も終盤にさしかかります。
【目指せ最終地点 神戸港】
最後は神戸港に向かいます。
伏木富山港から神戸港まではだいぶ距離があるので、今までよりも少し長い航海になりました。そのため、航海当直も連続で続くため、後半の方は皆疲れが見え始めています。
その一方、もうすぐ実習が終わるということもあり、むしろ張り切ってる実習生もいました。(僕が一番張り切ってたなんて書きませんよ!?)
神戸までは九州を回るのではなく、福岡県と山口県の間にある関門海峡を通り、その後 岡山県と香川県をつなぐ瀬戸大橋などの下を通って神戸港へ。
神戸に向かう途中も台風がいくつか発生して、予定が変わるかもしれないと言われていましたが、特に問題なく実習を続けることができました。
風はそこそこ強かったんですが、天候は良好で、デッキ上で景色を眺めているだけでも、非常に気持ちよかったです。
そんなこんなで、あっという間に神戸港に到着。
しかし、神戸港についてもすぐには下船できず、2日間くらいは停泊していたので、陸を前に、下船日まだかなぁと 考えていた記憶があります。
停泊している日本丸と道路を挟んだ向かいには高級なホテルがあり、夜には音楽を流して、ナイトプールを開催していました。
僕たちも自由時間にデッキ上に上がって、聞こえてくる音楽に合わせて踊ったり、遊んだりしていましたw。
そしてその反対側には、綺麗な夜景が広がっていました。
ちょうどお祭りも開催していたらしく、人が多く賑わっていました。
僕も行きたかったなぁw。
【いよいよ下船✨】
半日かけて船内の大掃除をし、下船式を終えて下船となります。
20キロの荷物をラクラク持ち上げ、かるくステップをきざみながら、大きな声でお世話になった方々に挨拶をし、陸地に足を踏み下ろす。。。
.....あれ?
何か少し寂しい気がw。
【最後に】
この1ヶ月間 本当に多くのことがあった。むしろありすぎた。
体験したことのない船内における集団生活。分からないことだらけの実習を乗り越えたことによる生まれた 仲間との絆、友情、そして信頼。ストレスある環境下でイライラした時も、実習で何度も何度も怒られた時も、自由時間にふざけあい笑い転げた時も、ずっと共にしてきた。
この実習で得られたものは計り知れない。この先、航海士になる人も、ならない人にも、この1ヶ月間の体験はかけがえのないものとなったはずだ。
成長ある1ヶ月間をありがとう!
そしてお世話になった方々、本当にありがとうございました。
実習の詳しい記事(食事や生活、実習 等)は、後々 機会があれば書こうと思います!
これからもよろしくお願いいたします。
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